米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

7/30 アリババ株ADRが急落、米国で「上場廃止リスト」入り...

 株価回復が顕著に進んでいた「阿里巴巴集団(アリババ・グループ)株ADR」ですが、89.36ドルへ急落、対前日比▼11.19 ドル (▼11.13%)で終えています。出来高は58,722,924株の大商いでした。急落事由は「29日、米証券取引委員会(SEC)がアリババ株を米国市場から『上場廃止を警告するリスト』に追加した。」と公表したことにあります。

何故、ここに来て株価が急落したの…?

 具体的には、米当局が同社の会計監査にアクセスできない法令違反のためです。2020年、米国で『外国企業説明責任法(HFCAA)』が成立し、3年連続で監査要件を順守できない企業は米国市場で上場廃止となるシステムが出来上がりました。日が浅いので、適応された企業はありません。

週明けの上海株式市場の反応が楽しみ…

 明けの月曜日、上海市場の同社株式に対して中国人民や投機集団は『買いで動くのか? 売りで追随するのか?』興味が持たれるところです。そして、同社首脳陣や中国当局責任者から何らかのコメントが出されるのか? 話題が尽きないです…。

7月30日トピックス

 ダウ工業株30種平均は3日続伸し、前日比315ドル50セント(1.0%)高の3万2845ドル13セントと6月上旬以来の高値で終えています。ナスダック総合株価指数も3日続伸、前日比228.095ポイント(1.9%)高の1万2390.688で終了しました。

景気減速となれば、利上げペースが緩まる?

 ナスダック総合株価指数の月間上昇率は12.3%、20年4月以来の大きさでした。決算期前に売りまくっていた投資家は、特にハイテク系銘柄の買戻しに躍起となっています。アマゾンは10%、アップルは3%上昇しています。
 手前勝手な理屈ですが、万が一、景気減速が強まるようなら、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの見方も、彼ら・彼女らの「投資家心理」を支えています。

インテル、P&Gは株価下落...

 一方、28日夕発表の決算が市場予想を大幅に下回り、最終赤字に転落した半導体のインテルは9%近く下げました。また、決算と併せてドル高や原材料高が収益を圧迫するとの見方を示した日用品のプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)も6%下落しています。

ドル/円為替、133円台/ドルへ円高傾向...

 米10年物債券利回りの低下(債券買い)が、FRB議長の記者会見以降に強まり、「ドル売り・円買い」が急速に進んでいます。一旦、節目とされる130円台にタッチするまで進むのではないかと見ています。会合前に140円手前で円安が失速したので…。

7/30 ドル/円為替、133円台/ドルへ円高傾向...

原油銘柄、地下資源銘柄の買戻しも顕著に...

 昨今、報道記事では「景気下降で、原油先物や鉱物資源価格の下落…」と騒がれていますが、何の何の、これら銘柄の株価が大きく上昇し始めました。
 原油大手のシェブロンは9%高、来週に決算発表の建機のキャタピラーも「資源高が業績の追い風になりやすい」との連想買いが強まって6%高で終えています。逃げて久しい地下資源銘柄へ新たな資金流入も認められるようで、まさに【循環投資の最たるもの】です。

原油先物価格は、一時100ドル超へ上昇...

 ドル売りと連動するかのように「原油先物価格の一日変動幅」も大きくなっています。原油絶対量が足らないと言ってみたり、逆に景気悪化で余ってくると言ってみたり、事の真相は関係者しか分からない程、藪の中です。
 ホンに、油は素人投資家にとって秘密のベールに閉ざされています。次の価格チャートはこの1週間の先物価格です。


7/30 原油先物価格は、一時100ドル超へ上昇...

MYポートフォリオ

 平均株価上昇に伴い、時価総額も幾分か回復傾向にあります。但し、円高の影響が想定以上に大きく、円貨換算ではトントン的な具合です。円安に慣れてしまうと、この利得が当然の如く考えてしまい、少しでも「円高に振れる」と気分的に痛手を被ります。


7/30 アリババ株ADRが急落、米国で「上場廃止リスト」入り...

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編集後記

 今回のアリババ株の下落。「危険と隣り合わせの中国企業」を再認識する結果となりました。再三、投資家は中国共産党の対応に振り回されています。

 この種のリストは2年前から承知の筈なのですが、改めて「上場廃止リスト」入りとなると、格好の『売り材料』となってしまっています。私など「市場動向は理屈ではなく、その時々の感情で動くこと」を今回の騒動で認識を新たにしました。

弱り目に祟り目


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