米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

9/29 今回の株価上昇は『強気の罠』か? それは直に分かる…

 イングランド銀行(英中央銀行)が自国の国債購入を表明したことを受け、金融市場はひとまず落ち着きを取り戻しました。但し、これは株式市場特有の【騙し】かもしれません。
 ドル・円相場は下落し、144円台前半で推移しています。米金融当局が先週の会合で追加利上げを決定して、タカ派姿勢をさらに強めて以降で「初の株価上昇」となりました。
 今後、債券利回りが低下すれば、株式にとっては好ましい兆しとなって、上昇傾向が見られる事でしょう。株高の前には金利低下が必須となりそうです。

『強気の罠(ブルトラップ)』?

 株価が下落傾向の時でも、一時的な売り疲れで株価が反転する時もあります。世間では、この現象を『強気の罠(ブルトラップ)』と呼んで、警告するのが常です。厳密な定義はありませんが、過ぎ去ってから判明するのが常です。

株価は動くもので、止まってはいません...

 次のチャート図は、年始からの「ダウ平均値」と「S&P500種平均値」の株価推移です。水色で囲んだ箇所が、比較的判り易い強気の罠(ブルトラップ)と呼べそうなものです。これらは、市場全体に現われるのが特徴です。力強く株価が回復傾向に戻ったと思い、積極的な買いを入れてしまうと、とんでもないことが身に起こって地団駄踏むこととなります。


資金に余裕があれば、買い進むのもOK・・・

 資金的に余裕を持っている方は、何ら気にすることなく買い進めればOKなのです。何故なら、例え、ブルトラップであっても株価は十分に安くなっているので、これからの保有年月を考えると、十分に元は取れると見ています。

WTI原油先物が大幅に上昇...

 11月限は前日比3.65ドル(4.7%)高い1バレル=82.15ドルで終了。7月以来の大幅上昇となりました。ハリケーンがフロリダ州へ上率したことも若干影響を与えたのかもしれませんが、ここまでの大幅な価格上昇の事由は不明です。

主力パイプライン「ノルドストリーム」の損傷

 『破壊工作』によるものとの見方が広がり、ロシアと欧州のエネルギー紛争激化が懸念されています。欧州では、「供給面の問題だけでなく、ロシアからの供給に頼れないという政治的な問題」として、「厳しい冬の早期到来ともなれば、あらゆるエネルギー価格が上振れする恐れが生じる」として、リーマンショック時を上回る景気後退が懸念され始めました。

9月29日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は7営業日ぶりに反発、前日比548ドル75セント(1.9%)高の2万9683ドル74セントで終えました。ナスダック総合株価指数も続伸、前日比222.132ポイント(2.1%)高の1万1051.636で終了しています。

米国10年物債券利回りも低下...

 長期金利低下に伴い、相対的な株式の割高感が薄れ、幅広い銘柄に買いが入った。ダウ平均は前日までの6営業日で1900ドル近く下げており、短期的に売られ過ぎとみた押し目買いも入ったようです。

 英長期債利回りが急低下したのにつれ、連れ安となって米長期金利は一時3.69%と前日終値(3.94%)を大きく下回りました。


英イングランド銀行(中央銀行)が英債を購入(紙幣のバラマキ)

 英イングランド銀行(中央銀行)が英長期国債を購入すると発表、欧米の長期金利が大幅に低下しています。遂に、英国でも日本と同様な中央銀行が同国債の直接購入を始めたようです。

  イングランド銀行(英中央銀行)は国債市場の崩壊を防ぐため劇的な形で介入に入った。英国の長期国債を無制限で購入すると表明した。


  トラス政権の大型減税案が引き起こした影響に対応した。事情に詳しい関係者によると、28日午後にも担保請求が英国債のさらなる急落を引き起こしかねないとの警告を受けて、英中銀は介入を決定した。

  英中銀は同日午後に期間20年以上の英国債を対象に購入を開始。購入額は10億ポンド(約1570億円)強と、1回につき最大50億ポンドとしていた発表時の規模を下回った。購入オペは10月14日までの毎営業日継続する。


2022/09/29 英イングランド銀行(中央銀行)が英債を購入(紙幣のバラマキ)


  中銀の発表は、英国債市場に即座に影響を及ぼした。30年物利回りは過去最大の低下。発表前には一時、1998年以来の高水準を付けていた。


  中銀はまた、10月3日に予定されていた保有国債の売却(量的引き締め=QT)の開始を同月31日まで遅らせることも明らかにした。ただ、年間の保有額削減目標は800億ポンドで変更していない。(ブルムバーグ 2022年9月29日 3:47 JST)

MYポートフォリオ

 月末が近づくと、一気に「配当・分配」(税引き)の入金が始まります。次のとおり、8銘柄で合計1,098.59ドルありました。全て、毎月分配のアーカイブ系ETFからです。明日は、最後の「PBR ペトロレオ ブラジレイロ ADR」からの分配金が待ち構えています。

  • DJIA グローバルX ダウ30 カバード コール ETF  175.98ドル
  • QYLD グローバルX NASDAQ100 カバード コールETF  345.28ドル
  • RYLD GLX Russell 2000 カバードコール ETF  40.45ドル
  • XYLD グローバルX SP 500 カバード コール ETF 416.38ドル
  • QRMI GlobalX NQ100リスク管理ETF 42.42ドル
  • QYLG グローバルX NASDAQ100 カバード コール 50 ETF 11.50ドル
  • XRMI GlobalX SP500リスク管理ETF 55.10ドル
  • XYLG グローバルX SP 500 カバードコール50 ETF 11.48ドル
  • 配当等の年間見込み額 $81,271.53
  • 配当等の年間見込み額(円) 11,713,990円
  • 配当等の月額見込み額(税引き) $4,740.84
  • 配当等の月額見込み額(税引き、円) 683,316円
  • 今年の配当等受領済額(1月~9月、税引) $36,343.61

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編集後記

「英国中銀が同国債券を買い入れ」の衝撃が走りました。英国だけではなく米国でも大幅に債券利回りが低下したのです。英国の大幅減税の資金提供は、借り入れだけではなく「紙幣のバラマキ」によって成り立つ構図となりました。この時期に...! もう、滅茶苦茶です。


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