米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

3/25 心配など不要!銀行株への売りは、短期で終わる?...

 依然として、米銀の経営不安が強く市場に現われては消え、株価も不安定な状況が続いています。この件は、時間経過と共に下火になっても、ひょんなことから再び浮上しては「俎上に上る」ことでしょう。よしんば、銀行株への売りが短期で終わらないなら、それはそれでよし。安値の株式が長く市場に出回るので、お客様にとってラッキーです。
 投資にはリスクが付きもので、彼のバフェット氏も次のように投資家に説いています。他の人々が貪欲であるときに恐れ、他の人々が恐れているときに貪欲であるべきだ。何処までリスクを取るのか、取れるのか?

恐れと貪欲・・・バフェット氏の「株主への手紙」

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 繰り返し流行している恐怖と貪欲という極めて感染しやすい2つの病は、投資の世界で永遠に発生し続けるだろう。

 これらの伝染病がいつ発生するのかは予測不可能だ。そして、それによって引き起こされる市場の異変も、その期間や程度を含めて同様に予測できない。

 だからこそ、いずれの病についてもその発生や消滅の予測をするつもりはない。我々の目標はもっと控えめなもので、他の人々が貪欲であるときに恐れ、他の人々が恐れているときに貪欲であろうとしているだけだ。

(1986年、バフェット氏の株主への手紙)

当分の間、これ以上の銀行破綻はない?

 しばらく米国の金融当局者は、これ以上の銀行破綻を決して認めない事でしょう。政治的にも、パウエル氏やイエレン氏の今後のキャリア保持からしても明白だと見ています。
 今回、破綻したSVB(シリコンバレー銀行)などは、預金引き出しから経営の屋台骨が揺らぎ、市中金利引き上げの影響で保有債券の「評価損が実損へと切り替わる悪循環」を断ち切れなかったことが破綻の主因です。大口預金者を多数抱えると、それ自体の存在が「引き出しリスク」と常に向き合わなければならない事になります。何事も程ほどに・・・。

ネット送金を不可に出来ない以上、止めようがない!

 ネット引き出し、送金を一般化した銀行にも責任があるのです。SNS全盛期、預金口座から資金移動が一瞬で終了する現代社会に変貌した昨今。
 預金をベースにした銀行融資・貸し出しシステムは『最高難度の資金ショート』を、いつでも・何処でも引き起こします。引き出し額や回数を制御しない事には、資金ショートを止める術がありません。


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事前に、サンフランシスコ連銀は件の重要性を掴んでいた?

 報道からすると、サンフランシスコ連銀は1年程前からSVBにこの種の問題を指摘していたとありますが、現実問題として「もはや対処・改善などできない状態だ」と、放置していたことが原因です。


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 カリフォルニア州のSVBが破綻し、スタートアップ企業とその投資家の隆盛が脅かされる約1年前、サンフランシスコ連銀はSVBの監督チームをより上位の担当官に交代させ、その新たな担当チームは次から次へと問題を指摘したという。ブルームバーグが伝えた。


 SVB幹部らには、業務とテクノロジーに深刻な脆弱性があると警告が発せられ、是正が強く求められたという。その中でも昨年終盤に出された警告は極めて重大なもので、SVBは金利リスクの把握方法を改善する必要があると指摘されていた。


 米金融史上2番目に規模の大きい破綻となったSVBがどのように監督されていたのか、FRBは調査する意向を明らかにしている。多くの問題が比較的遅い時期に把握されたにもかかわらず、規模拡張を続けていたSVBに対する当局の監督が十分だったのかという疑問が生じている。


 SVBの親会社だったSVBファイナンシャルは今日、ニューヨークで連邦破産法11条の適用を申請した。(みんかぶ 23/03/18 2:02)

 より詳細で具体的な指摘は、次のブルムバーグ紙から読み取れます。下図リストは、急成長した米銀一覧です。今、市場で売られている銘柄は、このリスト上位に位置している銀行株です。悲しいかな、私が保有している銘柄もキッチリと載っています。


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 拡大軌道に乗ったSVBは、過去5年にかけて米国で最も急成長した大手銀行となりました。今年に入って、資産規模で16位に付けていたのです。イケイケドンドンで浮かれ過ぎていたんでしょう。銘柄評価のランク付けを行うアナリスト難なくも騙されてしまったのですから・・・。

今回、リーマンショック時とは「事の本質」が異なる・・・

 リーマンショックを取り巻く金融不安・危機は、保有する住宅ローン債権(サブプライムローン)が、「組み込まれた個々の債券が正常資産なのか、不良資産なのか」判別がつかない恐怖から発生しました。何でもかんでも『債券類を証券化(一つのバケツに詰め込む)』し、格付け機関で権威付けまでしてから、『欧米金融機関は、世界中の個人・法人(非金融を含む)へ売りまくった』のです。
 私なんぞ、現下の銀行株売りは、リーマンショック時のおぼろげな記憶を手繰り寄せて、断続的な『売りを浴びせている』だけに過ぎないと見ています。こんなのは、歴史の教科書にも載っているような「古典的な預金引き出し騒ぎ」によるもので、中央銀行が『危ない』と不安を膨らませて、破綻させるから次々と連鎖反応が起こるんです。

但し、金融危機の発生から概ね1年後、リーマンブラザーズが破綻した

 嘗て、リーマンブラザーズは、金融不安・危機が勃発して「概ね1年後」に経営危機の嵐が吹き荒み、救済されることなく衆人環視の中、映画にも描かれているが如く「これ見よがしに」破綻・整理されました(当時の米財務省長官が元ゴールドマン・サックスCEO)。
 関係者は、金融不安・危機がいまだに深く続いていたことにあらためて驚き、世間ではこれを『リーマンショック』と命名しました。そして、以降、何もかも忘れたかのように、米国株価が上昇し始めたことは記憶に新しいところです。

3月25日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は続伸、前日比132ドル28セント(0.4%)高の3万2237ドル53セントで終えました。ナスダック総合株価指数は続伸した。前日比36.562ポイント(0.3%)高の1万1823.960で終えています。欧州株式市場で大手銀行株(ドイツ銀行株)が下落したことを受け、米株式相場も下げて始まりました。


マクロ・プルーデンス政策の復活を目論む、金融当局者達・・・

 米国では、またゾロと規制の網を掛けようとする動きが活発化して来ています。高官たちの縄張り争いの最たるものです。
 嘗ての日本でも「大蔵省の護送船団 = 銀行」の名の元でメリットばかりが強調され、借手(融資)は大企業、貸手は個人預金者と明確に区分されていた昭和時代がありました。個人であっても上手に立ち回って融資を受け、土地買いに邁進して、その後のインフレ下で大儲け。高齢者たちには懐かしい、あの時代です。

 マクロ・プルーデンス政策とは、 金融機関 全体に対する業務規制などの政策のことです。 

 システミック・リスク に対応する政策で、金融機関全体に対する業務規制や、 自己資本比率 を規制する BIS規制(バーゼル合意・バーゼル規制) がその例となります。

セントルイス地区連銀のブラード総裁

 24日にセントルイス地区連銀のブラード総裁が、金融ストレス抑制に前向きな見方を示したことで、「金融システム不安による景気悪化への過度な警戒が和らぎ、ディフェンシブ株を中心に買いが広がった」と、マスコミ紙上で解説がありましたが、私など、この連鎖に関してよく呑み込めていません。

 セントルイス地区連銀のブラード総裁は、中堅銀行の経営破綻が相次ぐ中で金融システムの安定を目的とするマクロプルーデンス政策の対応は「迅速かつ適切だった」と強調しました。

 ロイター通信によると、金融ストレスを抑えこめる確率は概ね8割程度との見方を示した模様です。

MYポートフォリオ

 特に目新しいことはありません。下落し続ける銀行株のETF「XLF」の買い増しを続けていることぐらいでしょうか?

AI を利用した応答エンジン(全く不正確です...)

 Bingへ「3月24日の米国株式市場の動向(状況)は?」と問い合わせてみました。以下、回答です。何故、トルコが絡んで、頻繁に現われるのか、まったく不明ですし、3月24日がいつの時代なのか・・・。


The response is derived from web search results. Here is a summary of the US stock market trends on March 24, 2023 in Japanese:

  • 3月24日の米国株式市場は、水曜日の連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ決定とトルコでの混乱に続く波乱の一週間を締めくくる形で、株価が上昇し、緑色に染まった。
  • 米国の主要な株式指数は週間ベースで上昇したが、トルコリラの急落と欧州の銀行がトルコに対するリスクにさらされていることへの懸念により、世界の市場では新たな動揺が起きた。
  • S&P 500指数は0.6%上昇し、2週連続での週間プラスとなった。ダウ・ジョーンズ工業平均株価とナスダック総合指数も上昇した。

 次に、「3月24日の米国株式市場の結果は?」と変更すると。以下、回答です。いつの時代のデータなのか不明です。

  • S&P 500: 4,180.17 (+0.6%)
  • Dow Jones: 34,200.67 (+0.5%)
  • Nasdaq: 13,996.10 (+0.8%)

 西暦を付しました。「2023年3月24日の米国株式市場の動向(状況)は?」です。結果は、残念ながら「3月24日の米国株式市場の動向(状況)は?」と同様でした。
 次に、「3月24日の米国株式市場の結果は?」を「2023年3月24日の米国株式市場の結果は?」へ改めました。ドル・円レートがメチャクチャです。


The response is derived from web search results. Here are the closing prices of the major US stock indices on March 24, 2023:

  • S&P 500指数: 4,321.23 (+25.67, +0.60%) 
  • ダウ・ジョーンズ工業平均株価: 34,789.12 (+189.42, +0.55%) 
  • ナスダック総合指数: 13,678.45 (+78.34, +0.58%) 

The exchange rate between the US dollar and the Japanese yen on March 24, 2023 was
1 USD = 109.76 JPY. Therefore, the closing prices of the major US stock indices in Japanese yen were:

  • S&P 500指数: 474,107.08円
  • ダウ・ジョーンズ工業平均株価: 3,816,760.83円
  • ナスダック総合指数: 1,500,802.72円

編集後記

 「銀行株売り」の長い一週間が終わりました。上げたり下げたりと忙しい展開が続いています。ヘッジファンドなどは、保有株に打撃を受けただけでなく、取り引きしている債券類や通貨でも大きく損失を計上しているとの報道もあるぐらいですから、素人受けする「銀行株売り」はもっとも挽回できる可能性の強い商品形態なのでしょう。
 人々に過度な不安を与える(株価の売り崩し)ことで、自らの収益につなげる術に長けた彼ら・彼女らに掛かれば、我々個人投資は「ヒヨコ」ですから・・・。

ドイツ銀の株価急落、一時15%安-欧州銀行業界への不安再燃する

 ドイツ銀行の株価は3年ぶりの大幅安を記録しました。ドイツ銀は、米商業用不動産に対するエクスポージャーと大規模なデリバティブ取引が有名です。特に、デリバティブ取引の元締め的な位置付なので、万が一破綻ともなれば・・・。投資家は強く懸念していることでしょうが、当局は「ドイツ銀行破綻は、絶対に承知しない」ことでしょう。

リスクを強調し過ぎると・・・

 命の次に大事な『お金』。そもそも、第三者から借りている「お金」を他人様にへ貸し込むことが『最大リスク』なのです。このように言い切ってしまったら、「安全性強調 = 融資不可」となってしまい、経済活動そのものが成り立たなくなります。

では、土日連休をお楽しみ下さいませ・・・

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