米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

4/20 米株、一時的な「夕凪(ゆうなぎ)」状態に突入...

 株価が下げ続けても、何もおかしくない状態であるのにも拘わらず、値下がりが定着せずにフラフラと平均株価が上昇してしまう。寄り付き後、ファンド勢が束に掛かって「下げを主導」しても、次の日には「自然反発して」戻ってしまう。
 然るに、一本調子で上げ続けることは無くて、憎い程に「夕凪」の如く漂う感じで時が過ぎる。まるで、流行りの『AI』が株式市場をも操作しているかのようです・・・。


 人工知能(AI)が生成した写真がコンテストで受賞し、出品したドイツの写真家ボリス・エルダグセン氏はその事実を主催者に明らかにした上で受賞を辞退した。

 同氏は「AI生成画像の出品をコンテストが想定し準備しているかどうか確認したかった」と説明。写真とは異なるものであり「同じように見えても、同じカテゴリーに入れるべきではない」と主張した。(ロイター)

投資家にとって、居心地の良い相場環境が出現・・・

 ここへ四半期決算の報告で「良し悪し」が加味されて、株価が動くけれども、銘柄に備わっている『定位置』へやがては戻って鎮座する...。経済データの悪い数値の影響は一瞬で過ぎ去って、投資家が重宝するデータのみ宣伝されて株価引き上げの原動力となる。
 今、夕方のあたかも海風から陸風に替わる時、一時的に無風状態となる『夕凪』の如く、投資家にとってはとても居心地の良い相場環境に近くなっています。

地銀「ウェスタン・アライアンス・バンコープ」の決算報告

 地銀からの預金流出騒動で2行が破綻。「次は何処だ?」に投資家達は血眼になっていて、噂で事実を構築してしまうほどの勢いがあったのも先週ぐらいまででした。
 本日、その渦中にある地銀大手の「ウェスタン・アライアンス・バンコープ」が第一四半期決算を報告すると、覆っていた「不安という厚い雲」が徐々に薄れて来たのです。

銀行資金の流動性が、確保されつつある状況に改善...

 同行の発表によれば、預金の約73%は預金保険による保護対象で、連邦準備制度理事会(FRB)の連銀窓口貸出制度やサンフランシスコの連邦住宅貸付銀行(FHLB)からのものを含め、利用可能な流動性は335億ドルとのことです。

地銀のウエスタン・アライアンス<WAL>が大幅高

 前日引け後に1-3月期(第1四半期)を発表し、1株利益が予想を上回った一方、経常収益は予想を下回った。警戒されていた預金残高は476億ドルと予想を下回っている。


 ただ、株価は大幅高。同銀は今月に入って4月14日までに預金残高が20億ドル増えたことを明らかにした。また、今年は預金が四半期ごとに20億ドルずつ増加するとも見込んでいる。純金利マージンの見通しも3.65-3.75%と予想(3.51%)を上回る見通しを示した。


 アナリストは同銀のバランスシートの再構築を前向きに捉え、流動性向上策を強調した。今月の預金残高の増加は3月の業界の混乱を考えると、心強いシグナルとなったと述べている。(MINKABU PRESS 23/04/19)

4月20日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は続落、前日比79ドル62セント(0.2%)安の3万3897ドル01セントで終えました。ナスダック総合株価指数は小幅に反発、前日比3.814ポイント(0.03%)高の1万2157.226で終えました。



 米主要企業の決算発表が本格化するなか、来週にかけて相次ぐ大手企業の発表内容を見極めたい雰囲気が強く、積極的な売買が手控えられています。

英国も、インフレ率の上昇に打つ手なし・・・

 同じ英語圏の英国でも、インフレ指標(上昇率は前年同月比10.1%)が市場予想(9.8%)を上回り、依然として「インフレ圧力の根強さ」が続いていることで、欧米の中央銀行が引き締めを続ける懸念が強く意識され、株式相場にプッシャーを掛けているようです。
 ロシアのウクライナ侵攻に事実上、見過ごして手を貸した「米国と英国」の2国は、逼りくるインフレの大波に苦しんでいます。

個別銘柄の決算報告から全体像の把握に努める・・・

 投資家やファンドがこの時期に行う行動として、「個別銘柄の決算内容からセクター全体及び経済界への見通しの道筋をつける」ことです。この良し悪し、運不運が少なくとも四半期を支配するのですから、皆が「まなじり」を釣り上げて必死の形相で事に当たります。マスコミの論調もここに集約されて来るのです。

MYポートフォリオ

 地銀銘柄の株価反発を見込んで、蒐集し始めた地銀株の評価益が増加し始めました。まだまだ先行きが不透明ですが、第一四半期決算内容は「並み」のようです。なお、医療保険のユナイテッドヘルス・グループと米IBMを打診買いしています。

米IBMの1〜3月 売上高横ばい インフラ部門が不振...

 19日に発表した2023年1〜3月期決算は、売上高が前年同期比でほぼ横ばいの142億5200万ドル(約1兆9180億円)だった。

 世界的な景気減速懸念で顧客企業が情報技術(IT)分野への投資を控えたことでインフラ部門が振るわなかった。市場予想(143億5000万ドル程度)も下回った。ドル高も重荷となった。


 純利益は26%増の9億2700万ドルだった。特殊要因を除いた1株利益は1.36ドルと、市場予想(1.26ドル程度)を上回った。コスト削減努力が奏功した。


 部門別にみると、19年に買収したソフトウエア大手のレッドハットを含むソフトウエア部門の売上高が3%増の59億2100万ドル、コンサルティング部門が3%増の49億6200万ドルだった。一方で、企業の基幹業務で使うメインフレーム(大型汎用機)の販売などを手掛けるインフラ部門は30億9800万ドルと4%の減収となった。(日経新聞 2023年4月20日 7:28)

ユナイテッドヘルス・グループは好決算も株価下落...

 医療保険最大手のユナイテッドヘルスが取引開始前に1-3月期決算(第1四半期)を発表し、1株利益、経常収益とも予想を上回った。

 ユナイテッドヘルスケア部門もオプタム部門も予想を上回った。ガイダンスも公表し、通期の1株利益の見通しを上方修正した。ただ、予想は下回った。


 好決算ではあったものの、株価はネガティブな反応。アナリストは経費の増加が影を落としていると指摘している。

 経費の指標として注目される、保険料収入に対する医療費支払いの割合を示すメディカルケア・レシオが82.2%と予想(82.4%)よりも若干良かったものの、タイミング効果を除いたコアの指標では、前年から0.5%ポイント上昇したという。

 これは今年のトレンドに関して、若干の懸念を抱かせる可能性があると記した。(MINKABU PRESS 2023年04月15日03時54分)


(1-3月・第1四半期)

・1株利益(調整後):6.26ドル(予想:6.06ドル)

・経常収益:919.3億ドル(予想:894.6億ドル)

  ユナイテッドヘルスケア:704.7億ドル(予想:697.1億ドル)

  オプタム:540.6億ドル

  オプタムRx:274.2億ドル(予想:256.9億ドル)

  オプタムヘルス:230億ドル(予想213.3億ドル)

  オプタム・インサイト:45億ドル(予想:44.8億ドル)

・メディカルケア・レシオ:82.2%(予想:82.4%)


(通期見通し)

・1株利益(調整後):24.50~25.00ドル(従来:24.40~24.90ドル)(予想:24.91ドル)

編集後記

 朝方目覚めると「欧州大型株、22年ぶり高値 LVMHなどブランド株が上昇」の日経記事が目に留まりました。欧州はウクライナ紛争の陸続きの戦場です。更に、産業界のコメである原油や天然ガスの絶対的不足で生息吐息、インフレ亢進で中央銀行は利上げを続けていて更に引き上げる考えを持っているからです。その足元で、大型の欧州著名銘柄が22年振りの高値とはビックリです。

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 突き詰めると、この企業利益の増加は中国経済との蜜月によるもので、『域内の景気減速の影響を相対的に受けにくい中国関連株に投資マネーが逃避しているとの見方』が強いです。このような「おいしいこと」は、米国が放置する筈もなく、横取り含みで動き始めるのは時間の問題でしょう・・・。

人工知能AIが『写真的なもの』を作成、出来映えもGood…

 「AIで何でも有りの社会」がツイそこまできているかのようです。映像化で有名人成りすましも完成域まで来ていますし、エロ小説など「誰が書いているのか?分からない」程の仕上がりとの評判です。本格小説、純文学への食い込みも時間の問題かと思います。
 絵画も小説も既存機関が成し遂げるのか、無名の個人グループなのか…。ここ2年程で大勢が判明すると思いますが、飛び級的な発展が突如現れて、ゴッソリとあたりを乗っ取るやも知れない…。

人工知能AIは、武力紛争で精度を高め発展する・・・

 一般的に新しい試みは、地域紛争で改良され発展します。格好の場所がウクライナ紛争でしょう。西側諸国がウクライナへ兵器、武器、弾薬を無償で提供するのは、在庫一掃とデータ収集に尽きます。気の毒に、ウクライナは「武器・兵器の姥捨山」と化して、国土荒廃し滅茶苦茶になってしまった。と思いきや、どっこい、テロ側の武器として供給国へ有償で還流するのもウクライナ経由の『常』なのです。

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