5/6 地銀騒動は『売り疲れ』による『買戻し』が行われた...
今日の米国株式市場では、地銀騒動に関して『いつもの如く、売られ過ぎ』との声明が、誰彼ともなく、何処からともなく発せられて『急反発』しました。別の表現を借りれば、『売り疲れ』による『一部、買戻し』が行われたであろう見方です。まだまだ、株価の上げ下げで儲けたい心境なのでしょう。
パックウエスト・バンコープが8割、ウエスタン・アライアンス・バンコーポレーションが5割上げるなど、足元で株価が暴落していた地銀株が軒並み急反発しています。
地銀を空き缶に見立てた『缶蹴り騒動』
俗な表現ですが、サンドバックの如くボコボコになった米地銀を缶に見立てた『缶蹴り騒動』は、巨大な重し(米財務省、FRB)が「凸凹になった缶」を地面に押さえつけて一旦収束。長い長い一週間が終わりました。
【老人性癇癪】
この効果がいつまで持続するのか不明ですが、次のように考えると、次週から白紙の再スタートとなるやも知れません。そろそろ、バイデン政権も黙っていることが出来ずに【老人性癇癪】を起こすのではないでしょうか。
① 5月のFOMCを通過(0.25%の引き上げ)して、次回FOMCまで1カ月以上あること。
② 4月の雇用統計が発表されて、FRBの利上げ理論を補充したこと。
③ 「頭と尻尾はくれてやれ」の譬えどおり、賢い投機家が週末を前に手仕舞ったこと。
④ 米財務省の得意とする税務調査権を振りかざして、売り方へ無言圧力をかけること。
⑤ 米証券取引委員会(SEC)による空売り規制の検討や導入の報道が流れたこと。
JPモルガン、一部地銀の評価を「買い」に引き上げ...
JPモルガンは5日、ウエスタン・アライアンスとコメリカ、ザイオンズ・バンコーポレーションの3行の投資判断を「買い」に引き上げたようです。今更ながらですが...、預金残高が安定しているなか、預金保護を巡る制度変更や株取引に関する規制強化の可能性もあるとして株価の戻りを予想しています。この機に臨んでは、投資家なら誰でも予測できます。遅いんですよ・・・。
株式を持っているだけでは、愚弄・翻弄されるだけ?
一説によると、2月末時点の株式時価を基点として、5月4日までに凡そ500億ドル超が優に吹き飛んだというブルムバーグ報道もあるくらいです。
今日の相場で大分と株価を戻しましたが、2月末の株式保有者が今の時点でどれ程の地銀株を保有しているのか全く不明です。考えられることは、機関投資家なら3月のあの時点で既に株式を売却しているということでしょう。
オーナー社長であるウォーレン・バフェット氏以外のサラリーマン責任者、投資家なら皆そうすることでしょう。株式の『紙屑化』が目の前にぶら下がっていたのですから・・・。
米国4月雇用統計
何と、失業率は3.4%と低率を記録しました。3月の3.5%からアナリスト達の上昇予想に反して低下。1969年5月来の低水準となった1月分に並んだのです。
更に、非農業部門雇用者数は前月比+25.3万人。伸び率は、アナリスト達の3月分から伸び鈍化予想に反し拡大、1月以来で最大となっています。
そして、3月分は+16.5万人へ、速報の+23.6万人から下方修正されていますし、2月分も+32.6万人から+24.8万人に下方修正され、2カ月合計で14.9万人の下方修正となりました。これ、余りにも大きな数字です。
この結果
これから利上げが始まりそうな「メチャクチャ強い」内容です。年内利下げなどトンデモナイ。6月FOMCで「利上げ見送りの可否」が最大の焦点となりそうです。
【経済指標】
・米・4月失業率:3.4%(予想:3.6%、3月:3.5%)
・米・4月非農業部門雇用者数:+25.3万人(予想:+18.5万人、3月:+16.5万人←+23.6万人)
・米・4月平均時給:前年比+4.4%(予想:+4.2%、3月:+4.3%←+4.2%)
5月6日のトピックス
ダウ工業株30種平均は5営業日ぶりに反発し、前日比546ドル64セント(1.7%)高の3万3674ドル38セントで終えました。ナスダック総合株価指数も5営業日ぶりに反発して、前日比269.015ポイント(2.2%)高の1万2235.413で終えました。
アップル決算が、市場を牽引する...
4日夕刻、時価総額最大のアップルが発表した2023年1~3月期決算は市場予想を上回り、本日の米国株式市場を牽引しました。アップルは4%あまり株価を上げました。
1~3月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回り、主力のiPhone(アイフォーン)が健闘、サービス収入も堅調でした。スキがなく、増配や追加の自社株買いなど株主還元も好感されています。盤石な対応です。
MYポートフォリオ
編集後記
6月半ばまで利上げがありません。4月の米雇用統計は完璧すぎる程に整っています。地銀騒動もヘッジファンドが米財務省、FRBの顔色を伺うようになりました。
彼奴等は「売り方から買い方へ豹変する」やも知れませんから要注意です。ジリジリとダウ平均などは、3万4千ドル台突破を目指して突き進むことでしょう。
ドル・円の行き先を、久し振りの『140円台に迫る動き』と予測する...
植田日銀総裁は緩和継続で固まっていること、米国にとっては富裕層や産油国から余剰資金を呼び込む必要があることから、出遅れているドル高(円安)が見られるのではないでしょうか?
私などは、ドル・円の外国為替値を久し振りの『140円台に迫る動き』と予測しています。手持ち円貨があれば、早めにドル貨に換えて置くべきかも? では、残り少ないゴールデンウィークをお楽しみ下さい。
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