米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

5/23 緊急性を帯びた「課題もなく」、平々凡々の株式市場...

 今ほど「米国株投資家にとって安泰な時期を迎えること」は、大変珍しいことでしょう。


5/23 緊急性を帯びた「課題もなく」、平々凡々の株式市場...1

 米連邦政府債務問題を取り上げても・・・

 巷で騒がれている『米連邦政府債務問題』に関しても、突き詰めれば「国債発行枠を巡る与党と野党の出来レースの類」なので、未来永劫的に決裂することは決してあり得ません。決裂させて進展なければ【国会議員失格】になりますから・・・。

売れ残らない限りは安泰...

 米国債はどれ程発行することになっても、債券市場で『売れ残る』こともなく、淡々と消化されていきます。消化されている限り安泰なのです。
 問題の核心はここにあって、「借りられるだけ、借りればよい」の発想が間違いの極致です。発行枠を増量すればするほど、他国がこれを買ってくれるほど、基軸通貨の米ドルを法定通貨としている「国=米国、民=国民」にとって、笑いが止まらないのです。
 国債の発行量や発行枠を気にするなら、日本のように国債の利息率を低く抑えることに注力する筈です。今のように、FRBが利上げに邁進すること自体、矛盾しています。


5/23 緊急性を帯びた「課題もなく」、平々凡々の株式市場...2

(野党・共和党のマッカーシー下院議長)

米FOMCでの金利引き上げ議論・・・

 6月半ば開催予定の「米FOMC」において金利引き上げの見通しは、つい先ごろ、FRB議長が「銀行与信枠の締め付けから景気停滞の可能性が強まっている」的な解釈で、「今までの利上げ効果を様子見する必要もあることから、一度、利上げをパスすることもあり得る」的な発言をしたことからも、「6月FOMCで金利据え置き」と見るべきです。

議長発言は『重い』...

 私なんぞ、次回、6月FOMCに関しては、月初に公表される前月データが余程の物価上昇率とならない限り、利上げ見送りになると目論んでいます。次の7月FOMCで、金利引き上げ是非に関して「仕切り直し」が行われることでしょう。FRBは「優先順位として、金利下げを回避、暫くは金利水準の維持を選択」したものと理解しています。

「利下げ見込み」が消滅し始める...

 この事で、米国の金融市場は「暫くは、現状の金利水準が維持されること」が強まって、早ければ7月にも「利下げ」が行われる構想が引っ込んでしまいました。
 そして、こんな悠長なことには構っていられなないとばかり、米国市場の投資家達は、日本国債の金利引き上げ圧力に照準を絞り込んでいます。

最終章、日本の金利水準を引き上げさせることに注力・・・

 海外投資家達は、日本株へ海外資金を投下すればするほど、円安予約絡みで円安状態が続くことを利用して、日本株の好況によって日本の物価上昇圧力を高め、日本銀行の尻に火をつけることに注力し始めています。

6月半ばから、ジリジリと円高へ転換する可能性あり...

 6月の米FOMC以降、日米金利差が縮小することは間違いないので、スピードの差はあっても『円高』ヘ基調が移り変わります。彼らは日本株の上昇、日本国債売り、そして急激な円高の3本柱でガッチリと稼いだ資金を、米国市場へと注ぎ込むのです。

5月23日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は続落し、前週末比140ドル05セント(0.4%)安の3万3286ドル58セントで終えています。ナスダック総合株価指数は反発、前週末比62.879ポイント(0.5%)高の1万2720.776で終えました。2022年8月以来およそ9カ月ぶり高値です。


5/23 緊急性を帯びた「課題もなく」、平々凡々の株式市場...3

FRB高官の遠吠えが続くも、欧米投資家の関心は「日本株」...

 米連邦準備理事会(FRB)高官が相次いで金融引き締めの継続(金利引き上げ基調)に前向きな発言をしたことで、引き締め長期化による景気悪化への警戒が広がったようです。
 更に、米連邦政府債務問題を巡るバイデン米大統領と野党・共和党のマッカーシー下院議長の会談が控えていることから、一応の様子見姿勢を投資家達は取り出しています。

MYポートフォリオ

 原油先物価格は1バレル70ドル台割れを防ぎ、維持するのにキュウキュウしている感じですが、原油採掘の操業現場では、コロナ禍以降、従事者が激減しているという事で、生産力の維持が数年先まで保てないとの観測記事が出回り始めています。メンテに掛ける時間と費用のバランスまでが崩れているのでしょう。
 ウクライナ侵攻前、オイルメジャーは大挙して、ロシア油田へ参入していましたが、今では「縁切り」状態です。この影響が5-10年後に、露骨に現われて来るとのことです。
 バフェット氏は、原油市場の将来を「楽観視」しています。


編集後記

更なる、米金利上昇に備えるべき・・・

 単なるリップサービスなのか、あるいは本心なのか、腹の底が詠めないですが、米銀最大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモン最高経営責任者(CEO)は、次の事柄に関して、繰り返し経済や市場の波乱への警戒を呼びかけました。

  • 高インフレと米連邦準備理事会(FRB)の金融引き締め姿勢の継続を念頭に、「更なる金利上昇に備えるべきだ」と・・・。
  • FRBが国債などを減らす量的引き締めの影響についても、「ここにいる誰よりも心配している」と・・・。

 ダイモン氏は、「FRBが早期に利下げに転じるといった市場の楽観的な予想」を、戒める発言を繰り返しています。この日も足元で3.7%程度の現10年債利回りが、6〜7%まで上昇する可能性に備えるべきだと言及しました。

日本人としての対応・・・

 何が何でも緩和政策を維持することに命を懸ける日銀新総裁。ダイモン氏の予測どおり、米国の利上げが続き続ける結果は、日米金利差の更なる拡大なので、『1ドル150円台が優に視野に入る』状態となります。
 我々、円貨を法定通貨としている限り、円が急落すれば物価高騰して、結果として、今の為替水準が続くことも有り得ますが、老人国家の日本では、小食に移行して、買い物をセーブし、家で過ごすことをメインに据えれば、物価高騰が絵空事になる可能性も捨てきれません。すると、金融資産は『ドル通貨ベースの資産』に限るべき...。


5/23 緊急性を帯びた「課題もなく」、平々凡々の株式市場...9