1/18 【徒然】日銀が大規模金融緩和策を維持・継続へ…
インフレで円貨の減価が始まる
予想通りの展開になりました。昨今の【原油高と円安】を放置して、金融政策の目標を「新年度の物価見通をプラス1.1%」に置いたようです。今の大規模な金融緩和策(短期金利をマイナスにし、長期金利をゼロ%程度に抑えるよう国債を買い入れる)を維持して、日本を何処へ軟着陸させようとしているのか。
預金金利を引き上げずに物価だけが上がると、円の価値が減価するのは分かりますね。10000円で購入できていた品物が、物価が上がると10000円で買えなくなることを【通貨が減価した】と言います。この場合、円貨が減価したことになります。すると、更にますます円安へ進みます。何故なら、価値が下がる1万円札など誰が所有したがるでしょうか?特に、外国人なら猶更です。
預金金利を引き上げれば...
では、ここで単純な計算式を考えます。物価が年平均1.1%上がるならば、銀行預金金利を【1.1%+利息にかかる源泉税】分まで引き上げれば、差し引きゼロとなる計算です。
具体的には、10000円の年利息(1.1%)が110円、これに20.315%の源泉税(2円3銭=2円)が差し引かれます。手元に残る額から計算し直すと、銀行金利を1.38%まで引き上げるとイーブンになります。
古から、資金の出し手は個人であり、借り手は企業法人である
しかし、今日の発表では『短期金利をマイナスにし、長期金利をゼロ%程度に抑えるよう・・・』とありました。0%と1.38%、めちゃくちゃ差があります。これを力ずくで抑え込むと宣言したに等しいのです。
これでは、資金の出し手である個人に損をさせて、資金の借り手である企業法人へ益を付け替えるふざけた政策であると言わざるを得ません。目の前にインフレがやって来ているのにです。
金融資産の1/2はドル貨で保有する
銀行預金をせっせとされている方、貴方の大事な円貨資産が溶け始めるスイッチが押されました。これから円貨の危険度が高まるので、現預金の50%はドル貨に付け替えることをお勧めします。手軽に取り組めるのはメガバンクの【外貨普通預金】へ預け直すこと。詳しい方はネット銀行が為替手数料が安いからベストです。
この時、拘束される定期預金や高利回りの仕組み預金等のややっこしいもの、銀行が勧めてくる金融商品などはご法度です。シンプルな普通預金を選びましょう^^。
固定金利で銀行から円貨で融資を受ける
円貨の価値が下がっていくなら、円貨を借りてドル貨へ転換する(ヘッジファンドが大好きなキャリートレード)、住宅ローンを固定金利で借りてしまう(返済できることが絶対条件です)方法があります。つまり、企業法人が行っていることを個人がまねるのです。インフレ時は、次の3点が有望です。オーバー気味に書き連ねました。
- マネーをひたすら残すよりも、欲しいものを早く購入して使ってしまう。
- 銀行へ預金するより、銀行から【固定金利で】借り入れする。
- 自国通貨より強い国の通貨へ換えてマネーを保有する。
最も簡単な具体的対処法は、株価動向など気にせず、次のように米国株に手を染めてみるのも一計です。株式はいつでも瞬時に売却できますから...。円安差益も狙えるので一石二鳥となります。
また、生命保険に加入されている方なら、保険会社から保険契約の積立金を担保にして格安金利で【融資】を勝ち取る方法もあります。米国株の配当(分配)率と融資利率を見比べて、配当率が逆ザヤで利益が出るなら即実行です。
- 物欲が高まった「欲しい時」に
- 米国株の「インデックス(ダウ平均等)ETF」を
- 「円貨から米ドル」に換えて買ってしまうこと、です。
編集後記
今日の日銀発表には驚きました。そして、マスコミの報道は単に事実を伝えるだけで、解説も論評もありません。勤労所得者が最も損失が多くなるにもかかわらず放置されました。
日銀は、今までも年間物価上昇率2%を目指すと公言していました。しかし、円高とデフレで実現できるとは誰も考えていませんので、笛吹けど踊らず、スルーされていたのです。しかし、今や、原油高が目の前にそびえ立ち、欧米の先進国は金利を引き上げる意向を示しています。
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