米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

3/29 再び、地銀売り!思案六法のハザマに立つ個人投資家...

 先週までファンド等が取り組んでいた「銀行株や保険株などの景気敏感株の売り + ハイテク株の買い」が巻き戻され、今週に入ってからは「10年債券の売り(利回り上昇) + ハイテク株の売り」が顕著に市場へ現われています。今や米国株において、GAFAM銘柄は所謂『ディフェンシブ銘柄』の範疇に入るシロモノに変貌しています。

買い増しに動くまでもない価格帯に、依然として止まる・・・

 ファンドは、前週まで買い進めていた銘柄から早くも他センターへ資金を移動させたようです。アップル株やマイクロソフト株などGAFAM銘柄への売りがこの2日間続いています。一旦、GAFAM銘柄買いは終焉しました。しかし、依然としてこれらGAFAM株価はチト高目に属するので、思うところ買い増しには適しません。

このような輩の存在も、株式市場には必要!

 市場に巣くっている超短期投資家は、回遊魚の如くグルグルと落ち着きなく広範囲に周り続け、決して外堀へ出る気配がありません。我々は、『安値に陥った時に適宜買い向かい、高値に上った時にさっさと売っぱらう』ことに丁重に対応すれば、彼奴等の存在は逆に有り難いのです。


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「思案六法」は悩ましいが、ここでの判断で差がつく・・・

 「オイチョカブで、2枚の札の目が六で、3枚目をもらうかどうかを迷う時の気持ち」の気持ちを『思案六法』と呼びます。あまり、褒められた言葉ではなく公的な場所で発言されると「人格を疑われる」ので要注意です。因みに、おいちょカブは関西地方がメインで、関東ではサイコロ賭博が主体であったと耳にしたことがあります。

ポートフォリオで保有する、例の地銀銘柄にスポット!

 一応、例の「地銀騒動の範疇」に入る保有中の銘柄は、次のリストのとおりです。騒動前の終値(3/8)と比べると、24%から65%引きまで株価(3/29)を下げています。今でも「ディカウント・セール中」です。
 FRBから『破綻や合併』を強制させられなければ、中期的に大変お買い得な部類の銘柄に化けます。私は、この種の問題を「預金引き出しや不良債権の有無や程度ではなく」、あくまで『FRBの強い意向次第』と見ています。

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  • PACW パックウェスト バンコープ 騒動前の株価26.68ドル ▼64.84%
  • SCHW チャールズシュワブ 同76.20ドル ▼29.33%
  • TFC トラスト ファイナンシャル 同43.77ドル ▼23.65%
  • WAL ウェスタン アライアンス バンコープ 同71.56ドル ▼52.72%

 現時点で、取得額ベースで7377ドル(凡そ96万5千円)、評価額ベースで7625ドル(凡そ99万8千円)となっています。因みに、4銘柄は全て年四半期配当を行っている銘柄群です。

最早、売り買いのマネーゲームに変貌している・・・

 地銀格の代表は「FRC ファースト リパブリック バンク」でしょう。しかし、この銘柄は保有していません。今日など、FRC株の一日の出来高(3/8)は、55,922,096株までメチャクチャ上昇しています。一日に何往復も往復ビンタ売買をさせているのでしょう。

米国では、信用取引時の金利水準がめちゃ高い...

 米国内で株の信用取引は日本以上に盛んです。そして、売り買い共に金利水準は従来から高めで、低金利時代でも6%超は普通でした。金利が大幅に引き上げられている昨今、8~10%の金利は当然でしょうか。欧米中の方は「賭け事」が大好きですからね...。

(参考)28日における米国の10年債券と2年債券の利回り

 28日の米10年債利回りは3.57%に上昇、金融政策の影響を最も受けやすい2年債利回りは再び4%台に乗せて来ています。なお、前週末は10年債利回りが一時3.28%、2年債利回りが3.55%まで低下していました。

3月29日のトピックス

 ダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反落、前日比37ドル83セント(0.1%)安の3万2394ドル25セントで終えています。ナスダック総合株価指数は続落、前日比52.755ポイント(0.4%)安の1万1716.081で終えました。金融システムを巡る過度な不安が後退したのを受け、ダウ平均は高く始まりました。


『チョット待った!そうそう、問屋が卸さない』

 金融当局が必要に応じて、米銀への支援拡充を検討する姿勢を示していることが、市況の安心感につながっています。そして、信用不安による米銀の急激な貸し渋りが、米景気悪化を招くとの懸念も和らいだようです。メデタシメデタシ・・・。
 しかし、数日間上昇していたハイテク株やディフェンシブ株への売り(巻き戻し売り)が強かったこともあって、平均株価が下げに転じて終わってしまいました。
 市場を掻き回したい輩が再び地銀銘柄への売り出し始めたこと、更に米国債利回りの上昇(債券売り)があったことで、何のことはない、元の木阿弥へ戻ってしまい、株式市場へマイナス作用として働いたようです。

MYポートフォリオ

 ブラジルの鉄鋼銘柄「GGB ゲルダウ ADR」から無償分割が行われたようです。100株につき5株程度の無償の割り当てがあったのでしょうか?正式なアナウンスは未だないですが...。購入もしていないのに、保有株式数が次のリストにあるように増加していたのです。近く権利確定時に、100株に付き5株程度の無償分割を実施するかもしれない。との噂話を聞いてはいましたが...。


編集後記

2023年3月末の国内上場株式のお取引に関するご注意(マネックス証券)

動き出した「米銀への規制強化」・・・

 再び、ゾロゾロと「米銀の規制強化」が米国議会で取り上げられ、規制案の作成が進ろられようとしています。米民主党は大きな政府、米共和党は小さな政府を標榜していて、それぞれが思惑を秘めて動いています。

 (中略)新たな規制案は正式に提示された時点で、共和党から一斉に反対される見通しだ。共和党の議員らはSVBが破綻する前から、銀行業務を制約しかねない資本規制の強化を進めないようFRBに圧力をかけていた。(ブルムバーグ 2023年3月29日 2:23 JST)

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ここでも勝負は、2024年の米国大統領選!

 共和党の反対が予想されているので、この種の決着は2024年の米国大統領選になる見込みです。次期大統領は通り一遍の「民主党なのか、共和党なのか」を超えて、今後10年の米国政治・経済・軍事の行く末が決まりそうな勢いですね。日本には消えてしまいましたが、これが米国原動力であるような気がしてなりません。

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