米国株 -『正しいものは美しい』

米国市場で「フルインベスト投資」を目指します。

4/7 米国株では、GAFAM株と消費関連株の交互物色が続く...

 今日の米国株の論評は次のようなものです。GAFAM銘柄の上昇、消費財系銘柄の下落が発生しているので、ほぼ定番文書で文中の「銘柄名」を入れ替えるだけで仕上がる出来栄えです。

  • 「米長期金利の低下を受け、相対的な割高感が薄れた高PER(株価収益率)のGAFAM株が上昇。ソフトウエアのマイクロソフトとスマートフォンのアップルが高い。検索エンジンに対話型人工知能(AI)機能を搭載すると伝わったアルファベットの上昇も目立った。」
  • 「一方、同日発表の労働関連の指標が市場の想定より悪く、米景気の先行き不安が高まったことからクレジットカードのアメリカン・エキスプレスやスポーツ用品のナイキなど消費関連株への売りが目立った。」

 『米長期金利の低下を受け...』とあるので、米10年物債券の1日チャートをチェックすると、次のように推移していました。


4/7 米国株では、GAFAM株と消費関連株の交互物色が続く...

米長期金利、本日はさほど低下していない・・・

 何のことはない。低下したのは序盤だけで、誤差の範囲内に戻っています。これでは、「金利低下となったことで、高PERのGAFAM株が上昇した。」とは言い切れず、単なる後付け理由の言葉遊びになってしまっています。
 むしろ、「昨日、一人負けのGAFAM銘柄であったが、下がった株価に対して物色の矛先が伸び、反面、消費財系銘柄やディフェンシブ銘柄の利益確定売りが目立った。」程度にした方がベターでしょう。この文章も定番系なものですが・・・。

交互物色を経て、地固めの後に上昇するのが米国株・・・

 セクター交互に物色の矛先が伸び、トータルの急伸と急落を経て、平均株価の上昇をみせるのが米国株の特徴です。
 早ければ5月のFOMC、遅くとも夏頃には『利上げ停止』となり、秋風が吹き始める頃に『利下げ議論が活発化』して、利下げ実行の有無...。この勢いを保ったまま年末へ進み、翌2024年の大統領選へ突入する。

2024年に突入すればしめたもの・・・

 大統領選の年へ駒を進めてしまえば、下値を徐々に引き上げて、ガッチリと上昇機運に乗るのが「選挙イヤーにおける米国株の特徴」です。この筋書きを描いて、地引網で残らず持って行きたい勢力が、今の米国株市場を彷徨しています。
 見方を変えれば、FRBが利上げに邁進できるのも、選挙イヤーの前年度であるからです。某勢力にしてみれば、どん底状態の2023年から翌年の選挙に導く「ダイナミックさ」が、自陣営にプラスに働くとの算段があるのでしょう。

株式暴落説など、ちゃんちゃら可笑しい空論・・・

 よって、地銀の預金流出、経営不安など小さな出来事にしか過ぎず、「株式暴落」などの持説を針小棒大に吹聴するアナリストや評論家を決して信用してはいけません。
 米国株はマネー膨張を約束されたも同然のシロモノで、時価総額が膨張し上昇することが義務付けられているのです。この点、米国株式市場内の日本株セクターの役割しかない「日本株」とは全く異なります。

4月7日のトピックス

ダウ工業株30種平均はほぼ横ばいで、前日比2ドル57セント高の3万3485ドル29セントで終えた。ナスダック総合株価指数は4営業日ぶりに反発した。前日比91.095ポイント(0.8%)高の1万2087.957で終えた。

米新規失業保険申請件数、市場予想(20万件)を上回る

 6日発表の週間の米新規失業保険申請件数は22万8000件と市場予想(20万件)を上回った。5日発表の「3月のADP全米雇用リポート」がさえない内容だったこともあり「労働市場の軟化を示した」(JPモルガンのダニエル・シルバー氏)と受け止められた模様です。
 こうなると、『景気の冷え込みにつながるとの懸念』が頭を擡げるので、米株相場の重荷となって平均株価が下がります。しかし、FRBの「金利引き上げ見込み率」は低下するのです。このように、市場へ作用する題材さえもが『交互』に現われて、上げ下げを繰り返して上昇する訳です。

7日に「3月の米雇用統計データ」が発表・・・

 7日(日本時間21時30分頃)には3月の米雇用統計データが発表されます。あいにく、米国株式市場は休場ですが、今日の株式売買を見る限り、私などは「5月のFOMCでは利上げ見送り」に傾いた取引であったと見ています。

MYポートフォリオ

 MMFへ新規資金9千ドルを入金しました。これで計68385ドル。4.3%の金利は「美味しい」です。なお、預け入れ時の円価は135.50円程なので、配当金・分配額との損益通算ヘッジができました。
 本日、AIサーバ報道があったので、アルファベット株(グーグル株)が急伸しています。少し前、「マイクロソフト社のチャットAIに検索需要を奪われる」と杞憂されて、アルファベット株が売り込まれていたのが「嘘のよう」です。マスコミの掌返しはさすがです。


編集後記

 昨日、将棋名人戦第一局の2日目が行われ、挑戦者藤井竜王の「まず1勝」で幕を閉じました。終始、竜王は「居玉」の構えのまま、勝勢で終盤へ突入しました。ここから、20歳の棋士とは思えない、次のような差し回しを竜王は披露したのです。
 終盤も終盤、王者渡辺名人の残り時間が3分を切った段階です。藤井竜王は攻めを一旦休止。渡辺名人の反攻にあわせて、何と「居玉」周りの自陣を僅少の持ち駒で強化(銀の連打)したのです。貴重な手持ち駒を相手玉への詰みに使うのではなく、自玉周りの防御に用いる。これには、元名人の森内九段も驚いたのなんの。差し迫った状況ではなかったのですから...。


今や、スーパースターを超える風格・・・

 いつものように、最終局面で自玉を放置してでも、華麗な詰みを披露して勝ち切るスーパースター藤井聡太竜王はそこに居ず、石橋を叩いてでも安全策を講じた一人の挑戦者の姿がありました。
 私は王者渡辺名人の心中を察するに「余りある」ものを感じ、矜持さえも折れてしまう程のショックであったろうと察します。最善の攻撃さえも遮断されたのですから、もはや敗北確定です。勝ち負けを超越したかの『埋めきれない王者・風格の差』を感じました。二十歳にして既に到達してしまったのです。


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